魅力的なスピネル

今回は私が最近気になっているスピネルについてご紹介したいと思います。
中でも私が好きなのはネオンカラーのピンクスピネルです。
様々なカラーが存在するスピネルについてご紹介できればと思います。

スピネルについて

スピネルとは、同じ結晶構造をもつ鉱物グループの総称で、その原石はダイヤモンドの原石と同じように八面体のものや、スピネル式といわれる三角板状の双晶をしています。
結晶の先端が尖っているため、ラテン語で「トゲ」を意味する「spina」が転じてスピネルと呼ばれるようになりました。
また、かつてはルビーやサファイアと間違われており、全く別種の鉱物であると認められたのは18世紀になってからの事です。
何故間違われてしまったのか、それはルビーやサファイアを構成する鉱物であるコランダム鉱床の近くで採掘される事情にあります。
ですが、スピネルとルビーでは屈折が異なり、スピネルは単屈折に対しルビーは複屈折になるため、今日では容易に判別が可能となっております。

産地とカラー

スピネルの産地とされているのはほんの一握り程で、スリランカ、タジキスタン、マダガスカル、タンザニアの南東端部にあるトゥンドゥール、ベトナム中央のルク・エン地域などに限られています。
上質なレッドスピネルの産地としてビルマ(ミャンマー)が昔から有名ですが、現在はタンザニアで新しく見つかった鉱床にシフトしつつあります。このタンザニア産のレッドスピネルは美しい赤色と煌めくような輝きが言葉では言い表せない程と評価が高まっています。
スピネルの色は含有する成分によって変わります。不純物の無いスピネルは白色をしていますが、含有する成分によって青や赤、ピンクや紫などの色になります。中でもレッドスピネルは人気も高く高価です。
最近ではピンクスピネルも人気が高まっており、レッドスピネルに勝るとも劣らない程です。
また、特殊効果を持つスピネルもあり、カラーチェンジタイプやスタースピネル、ごくごく稀ですがスピネル・キャッツアイも見つかっています。

まとめ

スピネルの歴史上最も有名なのが「黒太子のルビー」ですが、この黒太子のルビーは1783年に科学者のロメド・リールがスピネルと見破るまでの間、ずっとルビーと誤認し続けられていたそうです。
ですが、実際には16世紀の1546年、アグリコーラというドイツの鉱物学者がスピネルとルビーは別の鉱物であることを発表し、自ら「スピネル」と命名しました。
一体何故1546年から1783年の間もスピネルはルビーとして誤認され続けていたのでしょう。それともスピネルとは言えなかった理由でもあるのでしょうか。
真相は定かではありませんが、ルビーと誤認されるほどスピネルもまた魅力的な宝石と言えるでしょう。
私もいつかネオンカラーのピンクスピネルを身に着けたいものです。

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