皆さんは日本でも宝石が採れることをご存知ですか?実は日本全国で様々な宝石が採掘されています。
今回はどこでどんな宝石が採れるのか、また宝石の中でも世界四大宝石の一つ、ダイヤモンドは何故日本では採れないのかをご紹介したいと思います。
代表的な宝石
日本全国で採れる宝石で有名なのがトパーズになります。トパーズは全国各地で採れる宝石ですが、大きな結晶や宝石質になり得るものは滋賀県と岐阜県になります。
特に岐阜県の苗木地方では大ペグマタイト地帯として知られており、そこで産出されます。また、通常トパーズは黄色のものが多いですが、ここでは透明なトパーズやブルートパーズ、ピンクトパーズも採れます。
トパーズの他にガーネットも各地で採れる宝石にはなりますが、中でも茨城県で採れるガーネットは一級品で知られています。
また、世界四大宝石の中のルビー・サファイアも日本で採れる宝石です。有名なのが、岐阜県と岩手県になります。
各地で採れる宝石
北海道…ロードクロサイト
岩手県…アンバー
福島県…アルマンディンガーネット
新潟県…翡翠
栃木県…ロードナイト・アメジスト・スペサルティンガーネット
茨城県…アクアマリン・アルマンディンガーネット・トルマリン・トパーズ
埼玉県…グロッシュラーガーネット・スピネル
富山県…アルマンディンガーネット
石川県…アメジスト
岐阜県…サファイヤ・ルビー・ベリル・フローライト
長野県…スペサルティンガーネット・アンドラダイトガーネット・水晶
静岡県…瑪瑙・アメジスト・ロードクロサイト
奈良県…アンドラダイトガーネット
佐賀県…アクアマリン
長崎県…水晶
何故ダイヤモンドは採れないのか
全国各地で産出される宝石ですが、ダイヤモンドに関しては発見されていません。
何故ダイヤモンドは日本で発見されないのでしょうか。
そもそもダイヤモンドというのは、極めて限られた場所でしか採掘されていません。
今から約9億年以上前、地球がまだ活発に活動していたころ、マントルの中に出来、さらに数億年かけて火山活動が盛んな頃に、地球の表面近くまでマグマと共に上がってきました。
マグマが冷えて固まり「ブルーグランド」と名付けられた鉱石のパイプとなり、その中にダイヤモンドが含まれていたのです。
日本はというと比較的新しい地殻の上に存在する国で、約6億年前以内に生まれた土壌となります。このように、活動的なプレートが沈み込む地帯では高圧下(地下100㎞以上、地殻下のマントル)で生成する天然ダイヤモンドの産出は報告されておらず、日本はダイヤモンドとはあまり縁のない国と言えます。
日本でダイヤモンド発見
そんなダイヤモンドとは縁のない日本でもついにダイヤモンドが発見されたのです。
それはかねてより「出るならここしかない」と言われていた愛媛県内で、露頭岩石中にダイヤモンドが含まれていることが発見され、採取した岩石を顕微ラマン分光法を用いて分析し、その分光学的特徴からダイヤモンドと固定されました。
発見された結晶は1ミリメートルの約1000分の1程の大きさですが、これまで日本の地質環境では産出しないと考えられてきた定説を覆す画期的発見となりました。
まとめ
まだまだ輸入品に頼ってばかりの日本ではありますが、日本でも素晴らしい宝石はきっとたくさん眠っているはずです。
いつか日本産の天然ダイヤモンドが全世界に流通する、そんな日が来てもおかしくないかもしれません。