ルーペを使ったダイヤモンドの査定

肉眼で見るダイヤモンドとルーペや顕微鏡で見るダイヤモンドは全く違います。
肉眼では綺麗に見えても、ルーペを使って覗くと、傷やインクルージョン(内包物)が発見出来る事もあります。
また、ルーペを通して見ることで、カットの良し悪しも分かったりします。
今回はルーペとダイヤモンドについてお話しさせて頂きます。

1.ルーペとは

我々が、地金の刻印を確認したり、ダイヤモンドや色石を見る際に使うのがこちらの10倍ルーペとなります。
%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%9a3
虫眼鏡と同じ役割を果たしていて、レンズを通して見たい部分を拡大して見る事が出来、ネックレスや指輪等についている刻印を確認することから、ダイヤモンドを拡大して、様々な傷や内包物を確認する事も出来ます。

2.カットとファセットの呼称

%e3%83%80%e3%82%a4%e3%83%a4%e7%94%bb%e5%83%8f

上記の表が、ファセットの呼称になりますので、3章から読み進むのにお役立てください。

3.インクルージョン

インクルージョンとは、ダイヤモンドの内部にある内包物を指します。
黒い点(カーボン)であったり、鳥の羽のような白い内包物(フェザー)等、ルーペを使う事で確認することができます。
しかし、キャラ数が大きくなればそれだけ傷も確認しやすくなりますし、また、あまりにも大きなインクルージョンであれば、肉眼で分かるものもあります。

インクルージョンの有無によって、4CのClarity(クラリティ=透明度)評価に影響を及ぼします。
下記の表がクラリティ評価になります。

クラリティ インクルージョン
FL 無欠陥
IF 内部無欠陥
VVS1

VVS2

非常に発見困難
VS1

VS2

発見困難
SI1

SI2

比較的容易に発見可能
I1~I3 肉眼でも発見可能

やはりSIクラスになると肉眼で確認する事は困難ですが、VSクラス以上のものとは輝き方や見た目に劣ります。
色のクラスも重要ですが、一般的につける分にはVSクラスで充分美しいと思います。
更にそれ以上のクラスになると輝きのレベルがより一層変わります!

4.カット評価

また、ルーペでカット(Cut)の良し悪しも確認する事が出来ます。
%e3%83%80%e3%82%a4%e3%83%a4%e7%94%bb%e5%83%8f%e2%91%a1
上記表で、本来は黄色の「メインテーブル」の中心にキューレットを見る事が出来ます。
ですが、カットの悪いもの(FAIR、POOR)になると、赤色の部分の「ベゼルファセット」を覗いても、キューレットを確認する事が出来ます。
これもカットの評価基準の一つとなり、カットの評価基準は以下のようになります。

EXCELLENT VERYGOOD GOOD FAIR POOR

テーブルでの評価

カット評価は、テーブルにおいても、確認する事も出来ます。
%e3%83%80%e3%82%a4%e3%83%a4%e7%94%bb%e5%83%8f%e2%91%a2-jpg
上記の図の紫色のテーブルを見ると、カットの良いものは線が反って見えます。
カットの悪いものになると、線は丸みを帯びたり、いびつであったり、線が反りすぎていたりします。
最近のデザインの傾向として、このテーブルのラインが内側に入っているものが多いそうです。

また、テーブルをアップで見て、キューレットが八角形で見える程良いとされています。
これも査定をする上での判断基準となります。

まだまだご紹介したい事はありますが、今回は第一弾として、ここでお開きとさせて頂きます。
ルーペで見るダイヤの査定第一弾でした。

SNSでもご購読できます。