皆様は類似石をご存知ですか?
類似石とは、その名の通り見た目が似ている石を指します。
人工的に作られた人工石や模造石だけでなく天然石もあり、その価値は様々です。
今回はその中でも、四大貴石の類似石についてご紹介したいと思います。
ダイヤモンドの類似石
多く出回っているダイヤモンドの類似石の中で最も有名な類似石がキュービックジルコニア(CZ)です。恐らくほとんどの方が一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
このキュービックジルコニアは人間が作り出した鉱物で、自然界には存在しません。
ダイヤモンドとの判別も比較的容易で、査定に出せばすぐに真贋してもらえます。
また、キュービックジルコニアの次に有名な類似石がモアッサナイトです。こちらも本来は工業目的で作られていましたが、のちにダイヤモンドの次に硬く、輝きも強いという特徴を生かしてジュエリー化されるようになりました。
とてもダイヤモンドにそっくりなモアッサナイトではありますが、判別のポイントとしてダイヤモンドは単屈折であるのに対し、モアッサナイトは複屈折であるためルーペでよく見るとエッジや反射像が2重に見えるダブリングという特徴があります。
また、現在はダイヤモンドテスターの性能も高くなっているため、以前に比べると判別も容易になりました。
ルビーの類似石
ルビーにも様々な類似石がありますが、中でもレッドスピネルは有名で、イギリス王室の第一公式王冠の正面に「黒太子のルビー」として飾られています。
スピネルはルビーやサファイアを構成する鉱物であるコランダム鉱床の近くで採掘されることもあり、ルビーと間違われていました。
ルビーとレッドスピネルの判別方法としては、ルビーは複屈折であるのに対し、レッドスピネルは単屈折であるというところで判別が可能です。また、見た目もレッドスピネルの方がテリが強く綺麗すぎるという特徴があります。
その他の類似石として、ガーネットやトルマリン(ルべライト)などがあります。
サファイアの類似石
サファイアの類似石として最も有名なのは、タンザナイトです。ですがタンザナイトは多色性という性質を持っており、見る角度によって青味が強くなったり、紫色が強くなったりするので、そこで判別が可能となります。
また、タンザナイトの他にもアイオライトやカイアナイトなどといった類似石があります。
エメラルドの類似石
エメラルドの類似石は、トルマリンと染色クオーツがあります。
エメラルドはインクルージョンが多いことが特徴ですが、トルマリンはインクルージョンが少ない為、ほとんどインクルージョンが無い石の場合、トルマリンの可能性もあるので注意しましょう。
まとめ
いかがでしたか?
注意したいのはその宝石ではないのにその宝石の名で販売されていることもあるということです。
また、ダイヤモンドではないけれど、●●ダイヤモンド等、ダイヤモンドという言葉を入れることにより、ダイヤモンドと間違って購入してしまう場合もありますので、購入の際はしっかりと確認しましょう。
他にも様々な類似石がありますので、またご紹介できればと思います。