今回は世界的有名ブランドがどのようにはじまり、なぜ世界的に有名になったのかをご紹介したいと思います。
ルイ・ヴィトン
1854年、パリのキャプシーヌ通りに旅行鞄の専門店として創業しました。
当時、馬車旅行が主流でしたが、これからは船や機関車での旅行が増えると読んだルイ・ヴィトンはこれまでの蓋の丸いトランクから、積み上げやすい平らなトランクを考え出します。
素材も主流だった革ではなく、革よりも軽い防水加工のグレーの無地コットン「グリ・トリアノン」に変えたところ、これが貴族から高い評価を受けました。
当時の一般的なトランクに比べ、ヴィトンのトランクは軽くて丈夫な上、使いやすさにもとことんこだわっており、その独創性と優れた技術で確固たる地位を築き上げていきました。
その評判はフランスだけではなく外国まで広がっていったのです。
日本と関係しているルイ・ヴィトンのデザイン
・ダミエ
ルイ・ヴィトンの息子で2代目を継承したジョルジュが、日本文化ブームの真っただ中、日本の市松模様からインスパイアされ創り出されました。
・モノグラム
日本の家紋に影響を受けていることで有名で、現在でもルイ・ヴィトンを象徴するデザインになります。
HERMES
1837年、ティエリー・エルメスがパリで創業した「高級馬具工房」が始まりです。
現在のイメージとはかけ離れていますが、優れた馬具製作によってナポレオン3世やロシ
ア皇帝などから愛され発展していきました。
1892年には馬具製作の技術を基に、はじめて馬鞍を収納するためのバッグ「サック・オー
タクロア」を製作しました。
これがエルメス初のバッグで、バーキンの原型となったモデルです。
1900年に入ると、時代は自動車社会へと変わり、ティエリーの孫であるエミール=モーリス・エルメス(3代目)は、馬車社会の終わりを予測し、馬具から鞄・財布・腕時計・服飾品・香水などの分野にも手を広げ、それらの製品のデザイン・製造・販売全てを手がける会社にしていきました。
こうして現在のエルメスの基礎が築かれ、1920年にはファスナーの特許を申請し、初めてバッグに使用した世界初のファスナー付きバッグ「ブガッティ(後のボリード)」が誕生しました。
また、1935年には現在の「ケリー」の原型である「サック・ア・クロア」を発表。
こうした歴史が、現在も不動の人気を誇る「バーキン」や「ケリー」の誕生へと繋がっているのです。
バーキンとケリーの誕生秘話
・バーキン
バーキンはイギリス人女性歌手ジェーン・バーキンにちなんで名付けられました。
偶然、航空機内でジェーンバーキンと隣り合わせた5代目社長ジャン=ルイ・デュマ=エルメスはくたびれた籐製の籠バッグに無造作に物を詰め込むジェーン・バーキンにこう申し出ました。
「物を整理せずに入れられるバッグをプレゼントさせてほしい」と。
こうしてバーキンの原型となるサック・オータクロアが誕生したのです。
・ケリー
先程もご紹介した「サック・ア・クロア」がケリーの原型でした。
1955年、一躍このバッグが脚光を浴びる出来事が起こります。それはモナコ公妃グレース・ケリーがパパラッチを避けるために持っていた「サック・ア・クロア」で妊娠中の腹部を隠したのです。
その写真が掲載され、バッグへの注目度も一気に高まり、エルメスはこれを機にモナコ公国の許可のもと名称を「ケリーバッグ」へと変更したのです。
まとめ
いかがでしたか?どちらのブランドも元はそれぞれがある分野に特化し、時代を先取りしながら変化・成長し続けたことで、世界的有名ブランドの地位を築き上げてきたのでしょう
ね。
今回はルイ・ヴィトンとHERMESのみのご紹介となりましたが、次回第2弾としてまだ
ある有名ブランドをご紹介したいと思います。