古宝石といえば真っ先に思いつくのがダイヤモンドという方が多いと思います。
そんな世界4大宝石の中のダイヤモンドよりも希少な宝石があることをご存知でしょうか?
今回はその希少な宝石についてご紹介したいと思います。
1.アンモライト
代に生息したアンモン貝(アンモナイト)の化石で、通常のアンモナイトと違い、表面にオパールに似た遊色を持っていることが特徴です。
中でも、カナダ産が有名です。
2.ペイナイト
2005年ギネスブックにより、世界で最も希少な宝石として認定されました。
1952年にミャンマーの宝石鉱物を含む漂砂鉱床の中から発見され、1957年に発見者であるArthur Charles Davy Pain氏にちなんで命名されました。
2008年発行の「世界のレアーストーン図鑑」にも紹介されています。
3.アレキサンドライト
1800年代にロシアで採掘が開始された宝石です。
昼間、太陽光の下で見るとエメラルドの様な緑色の輝きを放ち、夜の蛍光灯の下で見ると赤色に変化します。
世界の五大宝石に名前を連ねるなど「宝石の王様」と称されることも多いです。
4.ベニトアイト
アメリカのカリフォルニア州サンベニトで発見されたことが名前の由来で、アレキサンドライト、サファイア、ルビーと同程度の屈折率、二色性、ダイヤモンドよりも高い分散率が特徴です。
大きい結晶が採掘されないため、流通しているものはほとんどが1カラット以下となっています。
希少性だけではなく、“ブルーの宝石の筆頭”の名に恥じない美しさを持っています。
5.ポードレッタイト
1965年カナダのケベック州モンテレジー地域、モントリオール近郊のモンサンチラールという採石場で発見され、この地区のプードレット採石場を所有するプードレット一族にちなんで命名されました。
6.グランディディエライト
マダガスカル共和国で発見され、フランスの探検家Alfred Grandidierにちなんで名付けられました。
世界でマダガスカル産のみで、同国の「輸出禁止」の宝石となっています。
アレキサンドライトやタンザナイトと同じく多色性で、青・緑・白を呈します。
7.レッドダイヤモンド
ファンシーカラーのダイヤの中でも最も珍しいダイヤで、宝石商やダイヤモンドディーラーですら見たことがない程、大変珍しい宝石です。
値段も非常に高価でレッド以外の世界最大級の600カラット以上のダイヤモンドと比べても世界最大のレッドダイヤモンド(5.11カラット)には及ばないそうです。
産出量の少ないピンクダイヤモンドの中からさらに選別されるカラーのため、ほとんど存在しません。
ダイヤモンドの希少性の順に、イエロー・ブラウン・無色・ブルー・グリーン・ブラック・ピンク・オレンジ・パープル・レッドが存在します。
8.マスグラバイト
初めて発見されたのは1967年サウス・オーストラリアのマスグレイブ山脈にて発見され、マダガスカルや南国でも少量ではありますが発見されています。
似ている石にターフェアイトがありますが、ターフェアイトよりも更に希少な石がマスグラバイトです。
ちなみに世界中でも数十個しかないと言われています。
9.エレーメージェバイト
シベリアで19世紀末に発見されましたが、宝石としてはナミビアでごく少量しか採取されていません。
10.レッドベリル
エメラルドと同じ緑柱石であることから、赤いエメラルド・緋色のエメラルドとも呼ばれています。
1904年アメリカユタ州ジャブ郡トーマスレインジが第一発見地で、発見者は鉱物学者のメイナード・ビクスビーです。その名にちなんで「ビスクバイト」と命名され半世紀が経ちました。
1958年、レイマー・ホッジスにより宝石質の結晶が発見され、採掘権をホッジスより買ったレックス・ハリスがその石をGIAに持ち込み、美しい赤いベリル=レッドベリルと商業名発想し宝石界へデビューしました。
11.タンザナイト
当初は“ブルーゾイサイト”という名で呼ばれていましたが、宝石業界の巨頭であるTiffany & Coがこの鉱物に目をつけ「タンザナイト」に改名しました。
多色性で見る角度や光の関係で青色や紫色が強くなる石で、一般的に多色性が強く、濃い青色や濃い紫色が出るものほど価値が高くなります。
原石のタンザナイトは赤茶色をしているため、加熱処理を行い、特徴的な青色系統を出します。この人工処理が価格に影響することはありません。
最後にこちらも希少性の高い宝石で私がとても気になっている宝石を紹介したいと思います。
12.パライバトルマリン
ブルーからグリーンにかけて蛍光性の強い光を発するのが特徴です。
初めに採掘されたパライバ州にちなんで名付けられました。
1991年までは盛んに採掘されていましたが、現在は殆ど採掘されていません。その代りにアフリカ産やナイジェリア産もありますが、ブラジル産と比べ質の下がるものが多いです。
補足ですが、タライバトルマリンの美しさの要因となっている「ネオンブルー」の色彩は高濃度の銅とマンガンイオンからなっています。
いかがでしょうか?きっとまだ地球上には私たちの知らない希少な宝石が眠っているかも
しれません。