今回も鉱物の世界をお送りします。
ロードクロサイロサイトの宝石名は「インカローズ」、マラカイトの宝石名は、「孔雀石」となります。
ロードクロサイトは、濃いピンク色で綺麗な縞模様のグラデーションを持つ鉱物であり、マラカイトは、研磨することにより、孔雀の羽の色や模様が浮かび上がります。
どちらも、華やかさを持つ鉱物となります。
1-1.ロードクロサイトとは
ではロードクロサイトについて述べていきます。
ロードクロサイトの宝石名は「インカローズ」、その名の通り「インカ(現:アルゼンチン)」で多く産出され、ローズは「薔薇」を意味します。
ちなみに、鉱物名のロードクロサイトの由来は、ギリシャ語で薔薇を意味する「rhodon」、色を意味する「chrom」です。
1-2.主な産地
主な産地として、アルゼンチンやペルーがあります。
アメリカでも産出されますが、それには縞模様は入っていません。
しかし、実は縞模様の入っていない物は最高級品として扱われます!
透明感があり、発色も濃いのが特徴で、美品は高額で取引されます。
1-3.色の種類
色の種類はピンク色が有名ですが、他にもローズ・レットやオレンジ・レット、更に半透明~不透明なものまで、女性が好みそうな色がそろっていますね。
1-4.取り扱いの注意点
ロードクロサイトは炭酸塩鉱物で、とても割れやすい鉱物です。
モース硬度(※鉱物の硬さを10段階で評価したもの)は3~4と、傷がつきやすく、光沢が鈍りやすくなります。
さらに割れやすいため、取り扱いは丁寧にしなければなりません。
また、インカローズの美しいピンク色は湿度等の影響を受けると黒く変色してしまう恐れがあります。
長期間保存するときには、乾燥剤を一緒に入れて置くなどした方が良いでしょう。
2-1.マラカイトとは
では次にマラカイトについてお話しさせて頂きます。
マラカイトは和名「孔雀石」と呼ばれます。
マラカイトを研磨すると、孔雀が羽を広げたような模様が浮かび上がります。
さらに、マラカイトは古代から顔料として扱われていたそうです。
2-2.なぜ孔雀の羽のような模様が浮かび上がるのか
マラカイトは銅鉱床の酸化帯に出来る銅の二次鉱物で、非常に細かい針状結晶が集まり、皮状、樹枝状、ぶどう状になります。
ぶどう状になったものは、表面や断面に緑色の美しい縞模様が浮かぶ事があります。
この同心円の模様が孔雀の羽を広げた模様に見せているのです。
2-3.主な産地
主産地としてロシアのウラル地方、その他にアメリカのアリゾナ州、オーストラリアやコンゴ、ナミビア、モロッコ等があります。
2-4.クレオパトラもマラカイトを使っていた?
マラカイトは粉末にしても鮮やかな緑色を保つことから、古代より顔料として使われてきました。
その中で、クレオパトラはアマラカイトをアイシャドウとして使っていたと言われています。
さすが、古代の美のカリスマですね。
2-5.インドのタージマハールにもマカライト?
マラカイトは建築材としても使う事が可能で、インドのタージマハールにはロシアから運ばれたマラカイトが使用されました。
2-6.取り扱いの注意点
マラカイトは炭酸塩鉱物の為、モース硬度が4と傷がつきやすく、光沢が鈍りやすい性質をしていますので、決して雑に取り扱わないよう、お気を付けください。
3-1.まとめ
今回は、鉱物の世界、ロードクロサイト、マラカイトについてでした。
どちらも個性を主張しあっている鉱物で、見ていて飽きない不思議な世界観がありますね。