面白い鉱物たち

前回危険な鉱物についてご紹介しましたが、今回は変わった面白い鉱物についてご紹介したいと思います。
宝石とはまた違い、なかなか知る機会のない面白い鉱物の魅力をお伝えできればと思いますので、最後まで目を通して頂ければ幸いです。

テレビ石~映像が浮かび上がる石~

 テレビ石又の名をウレキサイトと言い、ナトリウムとカルシウムのホウ酸塩鉱物です。テレビ石と言われている理由としては、文字や絵などの書かれた紙の上にこの石を置くと、まるでテレビのように石の表面に文字や絵が浮き出て見え、懐かしいブラウン管テレビに似ているためこのような名前が付きました。
この現象のことをファイバー効果と言います。
テレビ石の見た目は半透明で地味ですが、一度はこのファイバー効果を試してみたいですね。
ちなみに繊維石膏という石もテレビ石に似ている効果を持つ石になります。

サヌカイト~楽器になる石~

香川県にだけに産出する自然石で、木槌で叩くと神秘的で澄んだ音を奏でることから地元ではカンカン石と呼ばれています。
このサヌカイトという石の名前はドイツの地質学者ヴァインシェンクが「讃岐の岩」の意を込めて命名しました。
サヌカイトをマリンバのように並べて音を奏でる楽器として人々に愛されています。
また、このサヌカイトの他にもシャーレンブレンドという鉱物もまた叩くと鉄琴のような高い音が響きます。

絹雲母~化粧品になる石~

絹雲母またの名をセリサイトと言います。絹雲母は層状珪酸塩鉱物である白雲母の細粒なもので、粘土鉱物の一種です。
化粧品のファンデーションやセラミックの素材として用いられ、微粉砕したものはプラスチックなどの強化材としても用いられています。

藍晶石~硬度が変わる石~

藍晶石またの名をカイヤナイトと言います。藍晶石は珪酸塩鉱物の一種で、アルミニウムを豊富に含む変成岩、もしくは堆積岩中に産出されます。
この藍晶石は方向によって硬度が変わることで有名で、柱と同じ方向ではナイフで傷が付きますが、柱と直角の方向では傷が付きません。
その為、二硬石とも呼ばれています。

南極石~要冷蔵の石~

 カルシウムと塩素を主成分とするハロゲン鉱物です。無色透明の針状結晶の集合体を形成しますが、室温では溶けて透明な液体へ変わります。
 針状の結晶を観察するには冷蔵庫で冷やすことが必要です。

パリゴルスキー石~たわむ石~

 白色の繊維状の集合をなす鉱物で、革のようにたわむので山革(マウンテンレザー)とも呼ばれています。
 この鉱物名は産地の一つとしてロシアのラウル地方にある鉱山の名前にちなんで付けられました。

まとめ

いかがでしたか?どれも見た目は宝石のように派手ではないですが、それぞれに面白い特徴のある鉱物ばかりです。
まだ他にも面白い鉱物はたくさんあるので、またご紹介できればと思います。

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