金属アレルギーは何故起こるのか

普段私たちが身に着けているアクセサリーやジュエリーですが、それが原因となりアレルギー反応が出てしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
何故アレルギー反応が起こってしまうのか、今回はそんな金属アレルギーについてご紹介したいと思います。

金属アレルギーとは

ネックレスや指輪、時計などの金属製品を身に着けることにより起こるアレルギーのことで、金属から溶け出た金属イオンが体内のタンパク質と結びつきアレルゲンとなるタンパク質に変わることで、金属に接している皮膚にアレルギー反応を起こします。
特に40代女性の発症が多いそうです。
また、歯科用金属でも金属アレルギーが発症することも少なくありません。ですが、この歯科用金属が原因とすぐに判明出来ないところが、歯科用金属の恐ろしいとことかもしれません。

症状

金属が皮膚に触れているところで接触性皮膚炎が起こります。また、アレルゲンが血液を通じて全身に運ばれると全身性皮膚炎になる場合もあります。
掌蹠膿疱症や偽アトピー性皮膚炎、顔面湿疹などの症状が出る方もおり、口内炎や口角炎、舌炎など、顔は他の場所の16倍アレルギーになりやすいようです。

アレルギーの起きやすい金属・起こしにくい金属

水銀・ニッケル・コバルト・クロム・パラジウムなどは水や汗に溶けだしやすいため、金属アレルギーを起こしやすいとされています。
ニッケルはヘアピンやメガネ、お金にも使われていますし、コバルトは入れ歯に使われています。
チョコレートやナッツなどの食べ物にもニッケルやコバルトが含まれているので驚きです。
それに対し、起こしにくいとされているのが銀・チタン・プラチナ・金・亜鉛です。
しかし、金やプラチナでも純度の低い物になるとアレルギー反応が出やすかったりもします。

それぞれの金属アレルギーについて

ニッケルアレルギー

金属アレルギーの中で最も多いとされているのがこのニッケルアレルギーです。
先程もご紹介したように、ニッケルはお金やメガネ、食器、アクセサリー全般、女性用下着、化粧品など、身近なものに多く使われています。
黄砂でもアレルギーを起こす方もいらっしゃるようです。
アクセサリーでは金メッキ製の下地に使われることも多く、使用していくうちに表面の金メッキが剥げてしまい、中のニッケルが溶け出てアレルギーを起こす方もいらっしゃるので、注意が必要です。

クロムアレルギー

クロムアレルギーを起こすのは「6価クロム」と呼ばれるもので、クロムには他にも「3価クロム」というものもありますが、3価クロムは私たち人間にとって必要なミネラルになります。
6価クロムはメッキによく使用されるほか、皮をなめす際にも使用される金属です。
そのため、なめし皮を使用した腕時計や手袋、靴などでアレルギーを起こす方もいらっしゃいます。

コバルトアレルギー

ニッケルと関係性が深く、ニッケルアレルギーの半数以上の方にコバルトアレルギーがあるとされています。
コバルトもニッケル同様に身近なものに使用されており、食品はもちろん、磁石や入れ歯に使用されています。
また、コバルトは私たち人間に必要なビタミンB12の主要成分の一つなので摂取しないという訳にもいきません。
ナッツやチョコレート、ココアや紅茶、香辛料などにもコバルトは含まれています。

金アレルギー

金やプラチナは金属アレルギーが起きにくいと有名で、最近では金、プラチナ製のものを選ぶ方が増えてきています。
しかし、純度によってはアレルギー反応を起こしてしまいます。
例えば18金であっても75%は金で出来ていますが、残りの25%は他の金属で出来ているので、アレルギー反応が出る方もいらっしゃいます。
また、ホワイトゴールドも割金にニッケルやパラジウムを使用しているため、アレルギーが出やすかったりします(パラジウムについては以前のブログでもご紹介していますので、是非そちらもご覧ください)。
金製品だからと安心せずに純度と素材をしっかり確認してから使用しましょう。

まとめ

いかがでしたか?あまり神経質にアレルギーを気にして生活はしたくないですが、こんなアレルギーもあるのだと頭の片隅にでも置いて頂けたらと思います。

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