世界には数多くの金貨が存在します。
今回は、その中の一つ『パンダ金貨(コイン)』についてお話したいと思います。
1.パンダ金貨とは?
パンダ金貨とは、1982年に中国政府(中国造幣公司)が創鋳し、その後発行され続けている地金型金貨です。
純度が99.9%(スリーナイン)なので、純金金貨の中では買取価格はやや低めになることがある商品です。
また、流動性も低いため、地金市場での信頼は少し劣ると言われています。
サイズ
1トロイオンス、1/2トロイオンス、1/4トロイオンス、1/10トロイオンス、1/20トロイオンスの他に、5トロイオンス、1キロなどの大型金貨もあります。
詳細一覧としては以下となります。
1オンス 直径32.05mm 厚さ2.70mm 重量 31.1g
1/2オンス 直径27.00mm 厚さ1.85mm 重量 15.5g
1/4オンス 直径21.95mm 厚さ1.53mm 重量 7.7g
1/10オンス 直径17.95mm 厚さ1.05mm 重量 3.1g
1/20オンス 直径13.92mm 厚さ0.83mm 重量 1.5g
重量その他に関して、本来は厳格な小数点以下の数値がありますが
流通ベースで考えた場合は上記重量として考えるのが一般的です。
デザイン
コインのデザインは名前の通り、表面には『ジャイアントパンダ』
裏面には『北京天壇』が描かれています。
この裏面のジャイアントパンダは毎年デザインが変わり発行されています。
2001年にパンダのデザインを同じものにする決定が出され、2001年~2002年は同じ
デザインで発行されました。
その後、コレクターからの要望により、再度毎年デザインを変えて発行されることとなり、現在も毎年異なるデザインで発行され続けています。
デザインが毎回違うことから、発行年によってはパンダ金貨を手放そうとする人が少ない物もあり、デザインによっては高額で取引されることもあります。
その中でも、1982年の金貨の発行枚数はわずか15,872枚なので、パンダ金貨の価格が跳ね上がります。
それほど幅広いコレクターから人気のコインなのです。
2.金貨に描かれている北京天壇とは?
パンダ金貨に描かれている『北京天壇』。
この北京天壇は、中国の北京城の南東に位置する最大の祭祀建造物で、北京のシンボル的存在の建物なのです。
1420年に建設され、数度の改築が行なわれて現在の姿となり、1998年には世界遺産に指定されました。
観光地としても人気の北京天壇ですが、天壇はもともと皇帝が祭祀を行う場所として建てられました。正月の上辛日、夏の初めの月に天を祀り豊穣を祈る儀式を行う場所が
この北京天壇だったのです。
3.金貨の偽物について
パンダ金貨は人気商品なので偽物もその分出回っています。
偽物には様々な物がありますが、その多くが金メッキの物で、重量感で気づくことが多数です。
また、刻印やデザインも本物と違うことから見た目で判断できることもあるでしょう。
年々、偽物コインも技術が進歩しているので本物と見分けがつかない物があるかもしれません。
コレクションとして個人で購入される場合には難しくはありますが、
比重や試薬での判定が有効です。
十分気を付けて買取を進めましょう。