歴史や見極め方が分かる!?ターコイズについて6項目

今回は色石の中でも、これからの季節に着けたくなるターコイズについてご紹介したいと思います。

1.ターコイズの歴史

ターコイズは古代エジプト、アステカ文明、ペルシャ(現イラン)、メソポタミア文明、インダス文明、また、中国などで珍重されてきました。中でも有名なのが、 ツタンカーメン王の墓の埋葬物の中の仮面で、 ターコイズやラピスラズリのインレイが施してあります。
ですが、こんなにも古くから存在していたにもかかわらず、人気が出たのは14世紀に入ってからだそうです。
また、アメリカの先住民であるアメリカンインディアンもこのターコイズを愛していることで有名で、彼らはこの石を「スカイストーン」と呼び、自然の力が宿る石として装飾品への加工や、儀式に用いたりと、彼らの生活にはなくてはならない存在となっていたそうです。

2.ターコイズの産地

イラン、シナイ半島、アメリカなどです。
イランはおよそ2,000年前から、シナイ半島は紀元前3,000年頃からターコイズを産出し、シナイ半島で採れるターコイズは、イラン産のものより緑が濃く、また色に持続性がある(=色あせにくい)という特徴があります。
また、「エジプシャン・ターコイズ」とも呼ばれ、ターコイズの中では最も透明度が高く、 また拡大してみると表面に濃い青色をした円盤状の構造を確認することができます。
アメリカではアリゾナ州、カリフォルニア州、コロラド州、ニューメキシコ州、ネバダ州がターコイズの産地となっており、その中のカリフォルニア産のターコイズはややグレードが低く、「チョーク・ターコイズ」とも呼ばれ少し粉っぽい質感で、人工処理を施さないと宝飾品には加工できないことが多いようです。

3.ターコイズの見極め方

本物のターコイズの特徴

マトリクスに均一性が無く、太さにバラつきがあり、黒い部分が凹んでいたりするもの。また、ターコイズ本来の色の深みがあることが特徴。
限りなく本物に近いターコイズとしては天然のターコイズに少しだけ手を施したものもあります。
どのような加工かと言うと、ターコイズには多孔質という無数の穴が空いており、そのままでは艶がなく、また、その穴に皮脂などが入り使用していくうちに変色しやすくなります。その為、表面に電気的加工やワックスがけを施したり、樹脂で表面をコーティングしているものもあります。質の低いターコイズを樹脂でコーティングすると高級なターコイズに見えるそうで、よく使われる方法だそうです。
手は加えられていますが、これらは全て天然のターコイズとして販売されてます。

偽物のターコイズの特徴

・練りターコイズ
ターコイズの欠片などを粉末にし、樹脂などで固めたものです。見分けるコツとしてはマトリクスが無かったり、マトリクスが不自然な太さをしており、色味も均一なことが練りターコイズの特徴。

・ハウライト・ターコイズ
最も有名な偽物のターコイズ。白色のハウライトの表面青く染色したもの。本物のようなマトリクスが入っているため、一見本物と見分けがつきませんが、色が不自然に均一なことが特徴。

・樹脂ターコイズ
樹脂で作られたターコイズ。見た目から偽物と分かるほど真っ青な色をしています。色合いも均一で、触った感じも石ではありません。

その他の見分けかたとしてはブラックライトで石全体が光るもの(ハウライトは難しい)や触ったときにひんやりとした感じがないことも偽物の特徴といえます。

4.マトリクスについて

上記の説明に本物のターコイズのマトリクスは均一性が無いとお伝えしましたが、マトリクスとは何かと言うと、不純物の縞・網目模様のことです。
マトリクスにも色々な色があり、黒や赤褐色もあればゴールドやシルバーといった色も稀に存在します。
また、マトリクスの入り方によっても色んな表情の変化があります。

・スパイダーウェブ…蜘蛛の巣状にマトリクスが入っているもの。
・ウォーターウェブ…水が流れているような感じでマトリクスが入っているもの。
・スモーキーウェブ…煙のように靄がかかっているような感じにマトリクスが入っているもの。

5.ターコイズの意味

ターコイズは古くから身を守るお守りとして愛されています。
何故そのように言われるようになったのか言い伝えとして、ターコイズは持ち主に危険が迫ると変色したり、割れたりして危険を知らせるとともに、身代わりになってくれると言われています。
また、「旅人の石」とも呼ばれ旅行や出張の際にお守りとしても良いと言われています。

6.ターコイズの注意点

熱と日光に弱いので、長時間屋外に置いておくことは禁物です。
化粧品や皮脂などにも弱く、これからの季節は日焼け止めクリームにも注意が必要です。
汚れが付着した際は柔らかい布で拭き取り、そのまま放置しないようにしましょう。

SNSでもご購読できます。