金はどこにでも含まれていて、でたらめに地球を1t掘ったら金が出てくると言われています。
費用と時間を惜しまなければどこを掘っても、ごく僅かですが金は採れるのですが、採算を考えると大変なことになりますね。
では、どのようにして金の産出をしてきたのか見ていきましょう。
1.金の総量
人類が有史以来持ち続けてきた金は12.5万トン。
ビルでいうと1辺18.65mの七階建ての立体のビルです。
年間の採掘量
新しく掘られている金を「新産金」といい、1年間に約2,000tです。
地上在庫の60分の1となります。
これは、立方体のビルに直すと高さ4.7mの2階建てのビルになります。
年間の総供給量と需要量
新産金+再生金が1年間の総需要量になります。
再生金は年間500tでして新産金の4分の1です。
これに対しての使用用途は、まず第1にジュエリーです。
なんと、新産金を上回る2,300tがジュエリー生産に使用されています。
後は工業用製品などに使用されていますが、どれだけジュエリー生産量が多いかは一目瞭然ですね。
2.金の産出
中世の日本や、オーストラリア・カルフォルニアの金は砂金の状態で出るものが多かったそうです。
嘗ては世界1位だった南アフリカ
金の産出国と言えば、やはり南アフリカを1番に思い浮かべますね。
南アフリカはヨハネスブルク近郊の農村で、巨大な金鉱山が発見されたことにより、100年以上も世界一の金産出国となっていました。
一時期、当時の2位であったアメリカの産出量の10倍を超える金を産出しており、世界一の地位は不動のものとなっていたのです。
ところが、南アフリカで金の採掘が始まって100年を経た1990年代には掘りやすいところはほぼ掘りつくされた状態になりました。
その結果、2007年(平成19年)には中国に1位の座を明け渡すことになってしまいました。
中国の金産出急成長の理由
世界の中でも、金が産出される国は限られています。
では、なぜ中国が金産出における急激な成長をみせたのか?
まず、中国は非常に大きな国であること、これが金産出国トップに躍り出た最も大きな要因と言えます。
中国は広大な山脈を有し、その中には数々の金鉱山が存在します。
つまり、採ろうと思えばすぐにでも採れてしまう恵まれた環境なのです。
中国の金の鉱山としては、山東省や雲南省など知られています。
2014(平成26)年7月29日のBWCHINESEでは、中国の新疆ウイグル自治区で100トン級の超大型金鉱が発見されたことを報じています。
中国では国全体が金産業に力を入れるようになったことで、「探査」「採掘」「選別」「精選」といった金採掘から加工に至るまでの総合的な技術が向上し世界1位の産出国に躍り出ました。