金とプラチナはどちらが高価なの?その理由も併せて解説します
- 2018.07.25
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金とプラチナはどちらも装飾品の素材として使われたり、工業分野や医療分野で活用される貴金属です。これらは金融商品として投資対象にもなっていて、市場でも高値で売買されています。ところで、金とプラチナとではどちらが高価なのでしょうか?今回は、その理由も併せて解説したいと思います。
金ってどんな貴金属?
金の基礎知識を解説!
金は様々な特性を持っており、多くの分野で活用されている貴金属です。例えば、優れた導電性、耐食性を有すことから、エレクトロニクス分野において他の金属に代え難い役割を担っています。また、金特有の輝きは装飾品の素材としても人々を魅了し続けていて、人類の長い歴史を通して富の象徴として扱われてきました。
金は「無国籍通貨」とも呼ばれているのはご存知でしょうか?円、ドル、ユーロなど世界には様々な通貨がありますが、これらは基本的に一定の地域や経済圏の中で通用するものです。通貨というのは世界情勢や自然現象などによって価値が大きく上下しますが、金は世界中で価値が認められていて、一つの国で政変が起きたとしてもその価値は下がりにくいです。
これが、金が安全な資産とされ、「無国籍通貨」という名称で呼ばれるゆえんです。
さらに詳しく知りたい方はこちら
→金の種類ってどれくらいある?それぞれの金の価値や買取価格とは
プラチナってどんな貴金属?
プラチナの基礎知識を解説!
プラチナは金と共通する性質が多く、貴金属として金と同様に高い価値を持っています。自動車や石化触媒といった工業分野やペースメーカーやカテーテル手術など医療分野で活用されるほか、装飾品、投資対象として利用価値があるという点は同じです。また、金が黄金色の輝きを持つのに対しプラチナは白い光沢を持っており、甲乙付けがたい美しさを有しています。
日本ではプラチナが装飾品の素材として確固たる地位を占めていますが、実は世界のプラチナ需要の6割は産業用で、装飾用は3割程度に過ぎません。そして、この3割のほとんどを日本と中国の2ヶ国が占めています。
プラチナは加工が難しく、高度な設備が必要というのも要因の一つですが、それ以上にこの2ヶ国ではプラチナが特別に愛されているという事情もあります。
さらに詳しく知りたい方はこちら
→プラチナの種類(純度)について理解を深めよう
金とプラチナではどちらが高価?
金が高騰している理由とは?
さて、金とプラチナはどちらも高価な貴金属ですが、より価値があるのはどちらなのでしょうか?東京商品取引場で売買されている相場で比較した場合、金が1グラムあたり5,000円弱で推移しているのに対して、プラチナは1グラムあたり3,000円台の後半を前後する形となっています。現在では金の方が高価ですが、実は長らくプラチナの方が高値を付けていました。
この現象を理解するには、金とプラチナの相場が上下する要因を知る必要があります。金には「有事の金」という異名がありますが、これは世界情勢が不安な時でも相場が大崩れしない安全な資産、という側面が金にあるからです。かつて、リーマン・ショックで世界の株価が大幅な下落を見せたときも、金は一時的に値を下げただけですぐに値を戻しています。
2000年代に入ってからの金相場は上昇の一途をたどっていて、今後も値を上げると予想する声も多いです。安全な資産であるゆえに投資マネーが集まり、更なる価格の上昇を招くという好循環も金相場の高騰の理由の一つといえるでしょう。
本来はプラチナの方が高価?
金とプラチナの価値を比較した際、本来であればプラチナの価値の方が高いとされています。金の年間産出量が3,000トンほどあるのに対し、プラチナは200トン弱と1/15に過ぎません。また、人類の歴史上で生産された金は約18.6万トン、プラチナは6,000トン以下といわれており、稀少性でいえばプラチナの方が遥かに上です。
今後は相場の逆転現象も徐々に是正されていくという見方もあるので、貴金属売買を手がける方は今後の推移とその動向に対する情報を、見守り更新し続ける必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は金とプラチナの基礎知識やどちらが高価なのかということを紹介しました。現在では金の方が相場は上回っていますが、今後は再びプラチナが高価になるとも見られています。今後も世界情勢の変化や、それぞれの需給の増減を見逃さないようにすると良いでしょう。
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