東京は大量の金が眠る巨大な「都市鉱山」
- 2018.07.13
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鉱山というと、地方の山奥に古くからあり金を求めて多くの人が発掘をしているイメージがあります。そんな鉱山が、実は大都会である東京にもあるということをご存じでしょうか?今回は、金買取に出すことができる東京に眠る巨大な「都市鉱山」について、詳しくご紹介します。
話題の「都市鉱山」とは?
「都市鉱山」という言葉をご存知でしょうか?1988年に提唱された、一般的な鉱山とは全く異なる概念です。都市部では非常に多くの家電製品がゴミとして廃棄されていますが、家電製品の中にはレアメタルや金など希少価値の高い資源が存在しています。家電廃棄物に含まれる資源を鉱山に見立て、資源の再生および活用をしようという考え方が「都市鉱山」です。
家電廃棄物の中には、微量の金やレアメタルが含まれているだけなのですが、「ちりも積もれば山となる」ということわざのとおり、蓄積されれば非常に多くの資源を集めることができるのです。近年では、特にレアメタルの価格が暴騰しており、都市鉱山からの資源回収が一層推し進められています。
日本は都市鉱山大国
都市鉱山の考えは世界中で検討されていますが、日本は世界でも特に有数の都市鉱山であるといわれています。独立行政法人物質・材料研究機構が行った調査報告によると、2008年の時点で日本の都市鉱山の中に眠っているとされる金の量は6,800トンに上ると報告されています。これだけ聞くと、具体的なイメージが浮かばないかもしれませんが、世界に埋蔵している金の総量の約16%を占めると聞けば、その規模を理解することができるでしょう。
ほかにも、銀やインジウム、錫、タンタルなど、どの資源においても10%を超える資源が眠っていると言われています。
家電廃棄物から金を取り出すには?
ゴミとされる家電廃棄物から、どのようにして金を取り出すのでしょうか?
当初行われていたリサイクルプロセスでは、ひとつずつ解体して金の部分とそうでない部分に分別を行っていました。金の含まれている部分を集めて粉砕し、金やレアメタルの抽出をしていたのです。この方法は手間と時間が非常にかかる方法で、せっかく貴重な金やレアメタルを発掘しても、それに見合った利益を得ることが難しいという問題がありました。
しかし、近年においてはその問題が徐々に解決されてきています。粉砕能力が高く、特有の粉砕特性を持つボールミルを使用することで、人の手による分別が不要になったのです。ボールミルは、もともと粉末製造に用いられていた機械で、それを都市鉱山に転用したのです。家電廃棄物を数センチメートル程度に粉砕してボールミルに投入すると、基板上の素子やメッキを優先的に剥離することができます。これにより、これまで莫大にかかっていたコストを限りなく抑えることが可能になりました。
まとめ
東京には、非常に多くの家電廃棄物が眠っています。その中には、金をはじめとして希少なレアメタルなどが多い傾向です。これは都市鉱山と呼ばれており、その積極的な活用が期待されています。皆さんの自宅においても、都市鉱山ではないものの、眠っている金製品があるかもしれません。一度クローゼットを整理し、、アクセサリーやジュエリーがあった場合は金買取を依頼してみてはいかがでしょうか?
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