4つの項目で分かる!身近な貴金属、銀について

4つの項目で分かる!身近な貴金属、銀について

今回は皆様に身近な貴金属である「銀」についてご紹介したいと思います。金やプラチナに比べるとどうしても価値が低くなってしまう銀。しかし、その歴史は古く、金より貴重な時代もありました。
金やプラチナにはなかなか手が出せない若い世代にもなじみ深い貴金属、それが銀なのです。

銀の歴史

金の発見が紀元前6000年~4000年頃で、銀はその少し後、紀元前3000年頃と言われています。
以前は貨幣として用いられることが多く、日本には紀元前100年頃に伝わりましたがあまり流通することはありませんでした。
一方、ヨーロッパでは宝飾品や器など様々な用途に使われてきました。
銀の価値は金よりもはるかに高い時もあり、金製品に銀メッキを施すこともありました。

日本では銀の産出は平安時代頃から始まり、16~17世紀にかけて激増しました。
日本の産出量は一時期、世界の三分の一ほどを占めていましたが、銀山の資源枯渇により世界の銀産出地から姿を消しました。

銀の性質

「銀はなぜ黒く変色するの?」と思ったことはありませんか?
銀製品が黒くなる理由は、空気中に含まれる硫黄と結合して硫化銀になってしまうからなのです。
温泉などの硫黄物の多いところに行くと、銀製品は黒くなってしまうから注意が必要です。
また、硫黄は人間の体から分泌される脂肪や皮脂などにも含まれている為、長時間指輪など付けていると指の周りも変色してしまいます。

この銀製品が黒くなる理由は銀に含まれる成分にも関係しています。
純度100%の純銀製品でしたら、そう簡単には変色しません。
しかし、純銀はそのままでは柔らかく、宝飾品などの加工に向かない為、硬度を上げる為に銅を加えます。
これがいわゆる割金というもので、銀製品には少量の銅が含まれています。
銅は銀と比べると、酸化も硫化もするので簡単に黒くなってしまいます。
最近では酸化や硫化を防ぐために、ロジウムメッキや樹脂コーティングを施している製品も存在します。

銀製品は放ったらかしにしたり、置き忘れていたりするとあっという間に黒く変色してしまいますので、こまめに手入れをして大切に扱いましょう。

銀製品の変色除去方法

上記でも記載したように、銀製品は大切に扱っても黒くなってしまうことがあります。
その際どのようにして元の輝きを取り戻すのか?
ここではその方法について簡単に説明したいと思います。

シルバー専用のクロス(布)で磨く

微粒子の研磨剤が含まれた銀専用のクロスがあります。
研磨剤入りなので表面の黒ずみを取ることができます。
ただ、表面を薄く削り取っている為、あまり強くやりすぎると・・・

歯磨き粉をつけたブラシで磨く

ある程度は綺麗になるが、細かい部分は綺麗になりません。
輝きを出すこともできます。

炭酸飲料で輝きを取り戻す

炭酸飲料に銀製品を入れ、一晩つけておきます。
その後、綺麗な布で丁寧に拭きあげることで輝きが蘇ります。

塩を使う

お鍋の底にアルミホイルを敷いてお湯を沸かし、塩を加えた中に銀製品をアルミホイルに触れるように置く。
アルミホイルと塩を入れることで電気分解が起きて銀製品を綺麗にします。

重曹を使う

上記の塩を使った方法と似ていますが、こちらは鍋の上にアルミホイルを敷いて、その上に重曹をかけて熱湯を注ぎます。

クリーナーを使う

直接液の中に銀製品を入れ、10秒ほどで取り出して水洗いします。
使用方法は簡単ですが、とても強力な薬剤ですので、取り扱いには十分注意して下さい。
また、強酸性の液体になりますので、アルカリ性の色石(ターコイズ等)に浸けますと石が溶けたり、変色したりしてしまうこともありますので気を付けてください。

しばらく身に付けない時は、密閉できる袋などに入れて保存すると変色しにくくなります。
もしくは綺麗なうちにコーティングするのもひとつの手です。

銀と西洋信仰

皆さまは「銀の弾丸」という言葉を聞いたことはありますか?
現代ではある事象に対する秘策や必殺技などの比喩的表現で使われることが多いです。
「銀の弾丸」とは言葉の通り銀で作られた弾であり、元々は西洋の民話や伝説などに登場する吸血鬼や狼人間、悪魔などを退治する為に使われたと言い伝えられています。
元々、銀には高い殺菌作用があり、古くより病をもたらす未知のものに対抗するための手段として広まっていました。
そうした背景から通常の弾丸では倒せない存在を退治できるとされて、童話や映画などから世界中に広まったようです。
現代において銀を弾丸として用いるには高価な金属で、比重も銀(10.49)は鉛(11.36)より軽く、一般的な鉛の弾丸に比べると殺傷能力は低くなります。
(比重が軽い為、その分速度は増します)

最後に

いかがだったでしょうか?
今回は身近な貴金属「銀」についてお話いたしました。
アクセサリーや食器の他に工業的用途も多い銀。
特に太陽光発電には欠かせない材料となっています。
今後、原発に変わる新エネルギーの開発にあたって、太陽光発電の市場が大きくなる可能性もあります。
そうなると、地球の銀の埋蔵量では必要な量を満たすことができなくなる日が来るかもしれません。
もしかしたら近い将来、銀の価値が大幅に上がるかもしれないですね。