金の相場を予測するときのポイント!過去の傾向と今後の予測

金の相場を予測するときのポイント!過去の傾向と今後の予測

金は価格が高く、市場が安定している特徴があるため、投資目的としても人気が高いです。

しかし、一方で金の相場は読みにくいところもあり、手を出しづらいと思っている人も多いのではないでしょうか。金は、株やFXなどとは異なる相場の読み方が必要なため、ポイントを押さえる必要があります。

今回は、相場の見通しも踏まえながら、金投資の前に知っておきたいポイントについて解説していきます。

金の価値が高いのはなぜ?

金の価格は約50年前と比較して、高騰しています。

1973年の金の平均価格は1グラムあたり690円に対し、2017年には1グラムあたり4,500円台(税抜)まで価格上昇しています。物価の変動もありますが、単純計算で6倍以上価値が上がっています。

(参照:田中貴金属工業|年次金価格推移

金の価格がこれほど上昇したのには、大きく2つの理由が考えられます。

金の需要が増えた

中国やインドなど、人口の多い国が2000年以降に急成長したことによって金の需要が高まりました。

中国は、1990年以降からの経済開放政策によって年率7%以上の成長を遂げ、インドも12億人を抱える人口に加えて、西アジアやアラブ諸国と日本や中国などの極東を結ぶ重要な拠点として成長し、年率8%以上の成長を遂げました。

この2つの大国は、世界的に見ても金の需要が高いことが特徴です。

例えば装飾品に使われる金の需要を見てみると、世界全体の合計が478.7トンに対し、インド114.9トン、中国159.3トンというように、半分以上は中国とインドが占めています。

(参照:SBIGold|ジュエリーにおける中国、インドの金需要

金の供給が減った

もうひとつの理由に、「金の需要に対し、採掘されている金が減少していて供給が減っている」ということが挙げられます。

例えば、最大の金採掘国である南アフリカ共和国は、50年前には年間1,000トンあった生産量が、2000年代に入って300トン前後まで減少しています。

無限に発行できる貨幣と違い、金の埋蔵量は有限です。

今後技術革新とともに新たに埋蔵された金が発見される可能性もありますが、やはりその量には限界があるでしょう。

金の相場は読みづらい?知っておきたい3つのポイント

前述した通り、金相場の動きには特徴があります。しっかりとポイントを押さえておくことで、より安定した金の保有、高値での売却にもつながります。

ここからは、金相場を予測するために重要なポイントを3つ見ていきましょう。

ドルと金の関連性を読む

例えば、米ドルにはドル安になる8年のサイクルがあるといわれています。

1985年

プラザ合意による対日貿易赤字対策のために大幅にドル安へ。

金価格は1.7倍に上昇。

1993年

日本のバブル崩壊による海外資産の戻しによりドル安へ傾く。

金価格は1.2倍に上昇。

2001年

世界的なITバブルの崩壊による大幅なドル安へ。

金価格は4倍に上昇。

2009年

リーマンブラザーズの倒産による影響のため大幅なドル安へ。

金価格は2.5倍に上昇。

このようにドル安と金の価格は反比例するように変わっていくことがわかります。

ドルと金の関連性にも注意しておくと、相場を予想するうえでのひとつの目安になるでしょう。

長期的な戦略をとる

現在、投資目的で金を保有している人の3分の1以上は5年以上金を保有しているといわれています。つまり、多くの人は長期的に戦略を構えているのです。

金は価値が安定している反面、1カ月や2カ月といった短期間で大きく価値が上がるものではありません。ある程度の期間を見据え、長期的な安定した資産として考えておくのがひとつの方法です。

金相場にもフラクタル性がある

フラクタルとはフランスの数学者マンデルブロが考案した概念で、規模の尺度を変えても同じ図形が現れる構造のことを指します。

例えば樹木などは途中で枝分かれをしますが、幹部分の枝分かれと小枝部分の枝分かれは同じ構造をしています。

金の相場にもフラクタル性があります。

短期的には不可解に見えたチャートの動きが、長期的に見ると同じ法則性を持って動いていることもあります。

短期的な動きだけでなく、長期的な動きを組み合わせて分析することで過去との類似点を探し、そのあとの動きを予測することも金相場の予測には役立つでしょう。

金の価値が下がる原因は?

金の需要は年を追うごとに高まっていますが、場合によっては短期的に下落することもあります。

ここでは金の価格が下がる要因についてお話していきます。

景気の上昇と株価の高騰

金相場と株価には深い関連性があります。

金は安全資産とも呼ばれ、特に不景気や、貨幣価値に不安が生じているときなどに購入されやすい傾向にあります。

そのような場合、金の価格が下がることはほとんどありません。

一方で景気が上向きになると価格変動の小さい金投資に対する関心が薄れ、金の価格が下がることもあります。

特に世界の基軸通貨と認められている米ドルの動きとの相関性が高いと言われています。

一般的にアメリカの景気が悪くなると、投資対象としての金に注目が集まります。一方でアメリカの景気が上向き傾向になると、金の価格が下落します。アメリカ経済の動きで今後の金価格の予測をすることもできるのです。

原油価格の下落

原油価格と金の価格には関連性があるといわれています。

2001年のアメリカでの同時多発テロが起きたときも、政情不安から原油と金が買われたことで、一気に価格が上昇しました。反対に原油が下落するときは金も同じように下落することが多々あります。

社会不安や戦争リスクの軽減

2006年にはイラクで戦争が起こりましたが、そのときは金の価格が高騰しました。将来に対する不安が強まると形として残る安全資産である金が買われやすくなります。

そのため、社会不安や戦争リスクが弱まっていくと金の価格も下がることがあります。

金利

日本の場合は現在、銀行預金での金利は非常に低く預けていてもお金はあまり増えません。日本以外でも同じように貯金でお金を増やすことが難しい国などが、資産運用として金を買うようになります。しかし逆に金利が高い場合には、金利を生まない金投資から資金が流出する傾向にあるので価格は上がりにくいと言えます。

過去の金市場の動きと今後の予測

現在は、国や企業の危機などによって、需要が高まった金に対する供給が一方的に足りておらず、採掘量の底が見え始めています。

この物理的な原因に加え、経済危機や政治的危機によって金の価格推移は上り調子です。

最近では、2008年のサブプライムローン危機から始まった2011年のリーマンショックや、中東情勢の急激な悪化が起きたときほどの値上がりはないものの、10000ドル~14000ドルで安定した上がり方を見せています。

しかし2019年には、2008年~2011年の長期上昇相場が再現される可能性があるようです。

(参照:ロイター通信|コラム:金相場は上昇か、再び出そろった「3つの条件」

金の相場を予想しよう

金相場を予想するためにはいくつかのサイトを参考にすることができます。

金相場の今後を知るためには、現在の金価格のチャートを把握する必要があります。

一般的にチャートでは、5分足、1時間足、日足、月足のチャートがリアルタイムで載せられています。

金はもちろん、金以外の貴金属の銀やプラチナやパラジウムの価格も同時に確認することができます。

また金相場を予想する際には、売られ過ぎや買われ過ぎといった人の動きがわかる「オシレーター」や、将来の取引価格の変化を、過去に発生した取引実績のパターンから予想・分析ができる「テクニカル分析」を用いることで、金の相場を予想することに役立ちます。

関連記事:金相場の予測に役立つ「テクニカル(チャート)分析」って?

まとめ

過去の傾向から見ても金市場は需要が高く、比較的安定していることがわかりました。

今後の予想を踏まえたうえで、上手に金の相場を読み取っていくようにしましょう。

金の相場を予測するにはいくつかの方法があります。

金の相場はドルと金の関連性を読み、長期的に戦略を立てることがポイントとして挙げられていますが、それには経験が必要ですので、チャートを分析するなど見極めながら予想するようにしましょう。