純金とは?特徴や豆知識を網羅
- 2019.01.21
- 豆知識

資産運用や宝飾品など、さまざまな需要がある金。
なかでも、最も価値が高いのが純金です。金にもさまざまな種類があり、全ての金が必ずしも純金であるとは限りません。
目の前にある金が純金であるかどうか見極める方法を知りたい人は多いでしょう。また、純金の売却をしたいと考えている人は、価格相場についても気になるかと思います。純金のように高価なものを扱う場合、損はしたくないですよね。
今回は、純金の基礎知識や価格相場、金の純度の見分け方について解説していきます。
目次[非表示]
- 1.純金とそれ以外の金の種類について
- 1.1.K24(純度99.99%以上)
- 1.2.K22(純度約91.7%)
- 1.3.K18(純度約75%)
- 1.4.K14(純度約58.5%)
- 1.5.K10(純度約42%)
- 2.「純金」の見極め方
- 3.純金の価格変動の仕組み
- 3.1.経済状況による価格変動
- 3.2.金利の上下による価格変動の仕組み
- 3.3.需給バランス
- 4.純金価格の推移
- 5.実はこのようなところにも!金の利用方法
- 6.まとめ
純金とそれ以外の金の種類について
純金とは、ほぼ100%が金で作られているものを指します。
金の純度は必ずしも100%とは限らず、「K24」とされている金のみが純金として扱われます。金の純度は、以下のように分けられます。
K24(純度99.99%以上)
K24は、純金であることを指す金の種類です。
ほぼ100%の純度となり、腐敗や変色することがありません。
K24の純金は柔らかいため、ジュエリーには不向きとされており、インゴットとして加工されることが多いです。
K22(純度約91.7%)
K22は、主にジュエリーに使用されることが多い純度です。
純金ではないとはいえ、金の含有率が高いため、比較的柔らかく、傷が付きやすい特徴があり、取り扱いには注意が必要です。
K18(純度約75%)
K18は、加工しやすい柔軟さと適度な硬さが特徴で、ジュエリーに適している純度です。
ジュエリー製品以外にも以外にも時計やライター、カメラ、スマートフォンケースなど幅広く使われており、ピンクゴールドやホワイトゴールドなどカラーバリエーションも豊富です。
K14(純度約58.5%)
K14は、金以外の混合物の割合が増えることで耐久性は増えますが、金としての価値は下がります。また、金の含有率が減ることで、変色といった劣化のおそれがあります。
K10(純度約42%)
K10は、最近登場した新しい純度です。
金としての価値はかなり下がり、劣化のリスクも増えますが、加工がしやすく、安価というメリットがあるため、市場に多く出回っています。
「純金」の見極め方
純金で作られる代表的なものに挙げられるのがインゴットです。
純金に見せかけた偽物が市場に多く流通しているため、本物であるか見極めることが大切です。
基本的に、金には純度を示す刻印がされており、偽物かどうかを判断するひとつのポイントとなります。インゴットも同様に刻印が掘られており、品質を証明することができます。
投資目的でインゴットを購入する場合は、業者に任せきりではなく、必ず刻印の有無を確認して、純金であるかを見極めるようにしましょう。
純金の価格変動の仕組み
純金の価格が変動する要因は、
・経済状況
・金利の変動
・需給バランス
の三つが挙げられます。
では、これらの要因により、金の価格相場が変わる仕組みを解説していきます。
経済状況による価格変動
純金の相場は、世界の経済動向により変動します。
主にアメリカの経済状況が良好なときは、金が売られ、ドルが買われますが、ドルが買われると純金の相場は下がってしまいます。
一方、経済状況が悪くなったり、テロや紛争が起きたりすると、貨幣の価値が大きく変動するリスクが高くなります。そのため、リスクが高まった株式や金融商品などが売られます。その結果、市場に多くのドルが流通し、金へ資金が流れ、金価格が上昇します。
金利の上下による価格変動の仕組み
金には金利はついていませんが、金利の変動により金の価格は変わります。
好景気の際は金利が上がるため金融商品の価値が高まり、金の価格は下降する傾向にあります。反対に、金利が下がると、資産の価値が下がるリスクを避けるために、金を購入する人が増えます。その結果、金の価格が上昇します。
需給バランス
純金は、スマートフォンやパソコンなどの精密機械にも使われており、必要な量が増え続けています。
こういった精密機器の需要が上がれば、純金の必要量は増え続け、流通量も増えます。その結果、金の価格相場が上昇します。
ただ、不景気になると、消費量が少なくなり、必要量も減少します。その結果、流通量が少なくなり、金の価格相場は減少します。
純金価格の推移
2017年の金の価格は1グラム/円で最高価格4,751円、最低価格4,410円、平均価格4,576円となっていますが、10年前の2007年では、最高価格3,070円、最低価格2,371円、平均価格2,659円となっています。
10年前の1997年では、最高価格1,467円、最低価格1,202円、平均価格1,337円となっており、近年の金価格の高騰していることがわります。
(参照:田中貴金属工業 貴金属価格情報)
実はこのようなところにも!金の利用方法
金と聞くと、あまりなじみがないように感じるかもしれませんが、身の回りにはいたるところで金が使われています。
ここでは、金が使用されている意外なものについて紹介します。
工業用品
前述したように、金は貴金属としてではなく、工業用品としての側面も持っています。
そのため、金はスマートフォンやパソコン、自動車などの精密機器にも使われています。これらの製品から金を抽出するのは、専門の技術がないとできません。
資産としてではなく、通常の生活のなかでも、金は欠かせないものとなっています。
万年筆
万年筆のペン先には、金が使用されている場合が多い傾向があります。これは、高級感のためだけでなく、インクによる腐食を防ぐためでもあります。
インクは強酸性のものも多く、鉄といった金属でペン先を作ってしまうと、すぐに劣化してしまいます。そのため、インクを取り扱う万年筆には、金が使われており、値段も高い傾向にあります。
仏壇や仏具
仏壇や仏具には、K24からK18の金の純度でできているものが多くあります。
仏具には、線香さしや水入れ、香炉、おりんなどがありますが、これら全てに金が使われている場合がほとんどです。
金が仏具に使われている理由は、高級感のために使われていると思いがちですが、極楽浄土を表現するためだと言われています。
まとめ
金には、さまざまな種類がありますが純金は「K24」の刻印がされているものだということが分かりました。刻印は本物であるか見極めるポイントのため、金を購入するときは、必ず確認するようにしましょう。
価格相場は、世界の経済状況や金利の変化、金の消費量などにより変動します。
インゴットや金貨といったものに使われているイメージが強い純金ですが、仏壇や万年筆の先など意外なところにも使われています。
もしかしたら、自身の身の周りにも、純金が隠れているかもしれません。
純金が使われているものが発見できたら、よいタイミングで売却を検討してみてはいかがでしょうか。
-
前の記事
金の購入!事前に注意するポイントや種類について 2019.01.20
-
次の記事
関東と「金」の関わり|金買取依頼前に知りたい豆知識 2019.01.25