金には類似品がいろいろ。失敗しないために知っておきたいポイント

金には類似品がいろいろ。失敗しないために知っておきたいポイント

投資目的で金の購入を検討している方や、貴金属の買取を行う方は、本物の金を見分ける必要があります。

金には類似品や偽物も存在し、購入や買取の際に失敗してしまったという方も少なくありません。本物の金を見極めるためには、金の性質や特徴を押さえておくことや、金だけでなく類似品や偽物の特徴も知っておく必要があります。

今回は、金の購入や買取の際に失敗しないためのポイントをご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.そもそも「金」とは何のこと?
  2. 2.金に似ている物質とその特徴とは?
    1. 2.1.黄鉄鉱
    2. 2.2.真鍮
    3. 2.3.アルミニウム青銅
  3. 3.金の偽物には要注意!
  4. 4.金に類似していると高く売れるの?
  5. 5.まとめ

そもそも「金」とは何のこと?

金の元素は、熱伝導性や電気伝導性を持つ金属元素です。

金の特徴は、薄く延ばしたり広げたりして柔軟に変形させることが可能なところです。貴金属の中で最も比重が重く、純金の比重は1cm3当たりおよそ19gで約10gの銀や約9gの銅より比重がはるかに重いことが特徴です。

また金は、銀や銅などと違って反応性が低く、イオン化傾向はすべての金属のなかで最も低く、鉄と比べて酸素に強く錆びにくく、空気や熱・化学腐食にも強いため貨幣の材料に多く利用されてきました。

投資や資産保有目的で利用される金は金貨の他に、インゴットと呼ばれる地金の形に加工されています。金貨として通貨として用いられる金は、各国で発行されている記念金貨や投資に利用される金貨は純金製がほとんどです。

金に似ている物質とその特徴とは?

金の取引を行う際に初心者が注意しなければならないのは、見た目が金とよく似た類似品を金と間違えないようにすることです。

金とよく似ている物質としては、

黄鉄鉱

真鍮

アルミニウム青銅

などが挙げられます。

黄鉄鉱

天然石やパワーストーンとして人気を集めている黄鉄鉱は、パイライトとも呼ばれる淡黄色の鉱物で、金とよく間違われたことから「愚者の黄金」と呼ばれてきました。

パイライトは鉄と硫黄からなる硫化鉱物の一種で、真鍮色と呼ばれる金属光沢を持ち、鉄よりも硬いことが特徴です。

パイライトのパワーストーンを手にした人は、ずしりとした重みを感じますが、それでも1cm3当たりの比重は金よりも軽い5g程度です。パイライトに含まれる鉄は、金と違って酸素に弱く、表面が酸化すると褐鉄鉱に変化して色も変わってしまいます。また、この硫黄も表面の色が時間の経過とともに酸化し、赤紫色や青に変化する性質があります。

真鍮

一般的に真鍮と呼ばれる黄銅は、見た目が金に似た光沢を持っているため、金の代用品として利用されてきました。真鍮は銅と亜鉛を混合して作られる合金で、銅と亜鉛の比率によって色が異なります。特に銅が60%で亜鉛が40%の六四黄銅は黄金色に近い黄色です。

黄銅は展延性に優れている点が金と似ており、仏具や金管楽器などに多く利用されてきました。

身近な例では五円硬貨に使われているのがこの黄銅で、時代劇の小道具に使われる小判も本物の金ではなく真鍮製であることが多いです。パイライトが「愚か者の金」と呼ばれていたのと比べ、金の代用品として使われていた真鍮は「貧者の金」と呼ばれています。

アルミニウム青銅

アルミニウム青銅は、アルミニウムと銅に鉄やニッケルを加えたもので、偽金の別名を持ち、真鍮に似た見た目をしていることが特徴です。金と色が似ていて圧延などの加工が容易なことから、アルミニウム青銅も装飾品で金の代用品として使用されています。

金の偽物には要注意!

金には類似品が多いだけでなく、本物の金と偽って巧妙に作られた偽物も存在するため注意が必要です。金の偽物は、金メッキを使用して金の刻印を偽っているケースが挙げられます。

金メッキというのは、金以外の金属の表面を金の膜で覆っている製品です。

金は極めて薄く引き延ばせる性質を持っているため、銅のような金属の表面だけを金の膜で覆って見た目だけ金製品のように装うことが古くから行われてきました。

「奈良の大仏」として知られる東大寺大仏殿の本尊も、建立当初は銅に金メッキをして黄金色に光り輝いていたと伝えられています。

現在でも、さまざまな製品に金メッキが施されて見た目を豪華に装っていますが、そうした金メッキ製品にはK18などの刻印にGPの表記が加えられるのが一般的です。しかし、中には他の金属に金メッキされていてもGPの表記をせず、本物の金であるかのような刻印が偽装されている場合があるので注意が必要です。

このような偽物は、金より比重が軽い金属に金メッキされているケースが多く、通常なら比重を調べれば偽物と判明することができます。

しかし悪質なケースでは、金と比重が近いタングステンを内部に封入し、比重値検査でも偽物だと判明できなくしているので注意が必要です。偽物と本物の金製品との違いを見分けるには、つなぎ目や表面の波打ちなど偽装の微かな痕跡をみる必要があります。

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金に類似していると高く売れるの?

見た目が金に似ている合金や硫化鉱物は、見た目がきれいなため高値で取引されるように思われがちですが、実際には金と比べて市場価値は高くありません。

前述で挙げた金に似ている物質のパイライトはパワーストーンとして一定の人気はありますが、明確な査定基準がないため買取店によって価格はまちまちです。

それと同様に真鍮やアルミニウム青銅も、見た目が金に似ているからといって価値が高いわけではないため買取価格もあまり期待できません。

例えば、金属の買取を行っているスクラップ業者の買取価格では、真鍮は1kg当たり500円前後、アルミニウム青銅の買取価格も、1kg当たり500円前後が平均相場です。

これに比べて金の買取価格は相場が日々変動していますが、純金の場合は1g当たりの買取価格が4500円を上回るのが一般的です。

(参照:田中貴金属 貴金属価格情報

いずれの金類似品も本物の金と比べて相場価格は低く、金に似ているからといって高く売れるわけではなく、買取価格にも大きな差があるのが現状です。

まとめ

金の買取で失敗しないために必要な知識として、類似品や偽物の特徴と本物の金の性質や特徴を押さえておく必要があります。そうしないと金やその類似品は買取において明確な査定基準がないため、買取店によって価格に差が生じる場合があります。

また、偽物の金の場合は、売買すること自体できないケースがほとんどなので、金の買取を行うときは、買取ができないと失敗をしないために、正確な金の知識を深めるようにしましょう。